角パイプ07 : 高張力鋼・ハイテン材 (テクノ・コラム)
投稿日:08.14.2010|カテゴリー:TechnoColumn|コメント・トラックバック:0件
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以前、角パイプ05 (テクノ・コラム)で、高張力鋼に付いて話が出ましたので、この鋼種について私見を述べてみたいと思います。
高張力鋼板(ハイテン材=ハイ・テンション材)の利用が拡大していると同時に、
高張力鋼の角管・異形管の需要も急速に高まっています。
この高張力鋼の成形に対しては、従前のやり方では限界があると感じております。
何故か?
高張力鋼を塑性加工しようとした場合、難加工性であるが故に、high reductionにより成形しなければならないにもかかわらず、従来技術、特にロール成形では徐々に成形する方式なので、弾性域での加工になってしまう事が起こりうるからです。
本来であれば、ハイテン材の加工は、設計思想、製造設備から見直さなければならないものと考えます。また、少ない「伸び」になりがちの素材であることを加工業者、ユーザー知っていなければなりません。ハイテン材を加工する私達は、仕事区分として、自社が分担する(使える)伸びは如何ほどで、下工程にはどれだけの伸びが残っているかなどの製品(材料)設計が必要なのかもしれません。別の言い方をすれば、製品ができるまでの担当企業の連携(素材メーカー、加工業者、ユーザー)を密にとらなければ良い製品が出来ないといえます。
現在急速に進んでいる素板のハイテン化は、従来では小さい、無視できる、或いは気がつかなかった要因・要素の影響を大きく発現せしめ、製品品質を大きく左右することが判ってきた。素板に内在する「ひずみ」が、次工程である冷間ロール成形に対し、相加的に影響を与えるのではなく、相乗的に影響し予想以上の問題を引き起こしている。これは更なる次工程において、加工品質に強く影響を与える。・・・(前述「ロール成形次世代への課題」石川剛圭)
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