異形パイプ02 : 2ロール ミルか4ロール ミルか(テクノ・コラム)
投稿日:09.07.2010|カテゴリー:TechnoColumn|コメント・トラックバック:0件
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角パイプ同様、異形管の作り方もさまざまありますが、このコラムでは、特に指定がない限り、
ロール成形(ロールフォーミング)による異形管について話しを進めさせて頂きます。製造する人達に、角パイプと異形パイプではどちらが難しいのでしょう?と尋ねれば異形と答えるのが普通と考えますが・・・、さにあらずです。実は、そのようなくくりをする前にいの一番にくくられるのはロールの様式なのです。
2ロールか4ロール方式かによって管理項目が全く異なります。
2ロール方式は、サイズ・形状を変わるたびにロールを全て交換しなければなりませんが、4ロールは、調整によりサイズを変えることができます。逆に、2ロールは、サイズ・形状が変えられないので、再現性が4ロールに比べ良いと言えます。ここが重要です。
2ロール方式は、ロール位置も一意的に決められ、融通が利かないからこそ決められた形状をすばやく得ることができますが、4ロール方式は、4個のロール位置を調整しなければならない分、調整に時間がかかるものの、ロールの兼用化ができ、少ないロール個数で製造範囲を大幅に増やすことができます。
結果的に異形パイプの場合、2ロール方式をとられることが多くなります。これは、プレス金型にもいえると思います。仮に、4個の型でプレスをすることがある場合、相当の調整パラメータ(変数)をコントロールしなければなりません。しかし、それをのりこえたなら、型の兼用化が実現できるでしょう。
・・・簡単に書きましたが、そこには、大きな活性化エネルギーの山が存在します。
ロール設計・型設計技術の向上或いは革新性に加え、
製法(成形方法・新設備)を新規に考え出し、確立しなければなりません。
しかし、それができる時代が来たのだと感じます。・・・
2ロールでは、製品が斜めに出てきますが、4ロールは水平に出てきます。
生産量、許容差、形状難易度などにより、最善の作り方をご提案します。
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