異形パイプ03 : ロールフラワー(テクノ・コラム)
投稿日:09.08.2010|カテゴリー:TechnoColumn|コメント・トラックバック:0件
角パイプ同様、異形パイプもロール成形では徐々に目的の形状に変形させていきます。
形状・設備(スタンド数・ロール径等)・鋼種などさまざまな条件を考慮しながら、それらロールプロフィル(形状)を同一座標軸上に重ねて描いた図をロールフラワーといいます。
ロール設計者は、素形状、最終製品形状を描いた後、途中プロフィル(形状)を描きます。
上記は、既出、日本塑性加工学会「塑性と加工」第47巻第550号(2006-11)
「冷間ロール成形・次世代への課題」 石川剛圭から抜粋。
このロールフラワーのプロフィルは、円からフラット楕円にする為圧下量が均等に割られていますが、このプロフィルを元にロールを作成して、製品を作っても、現物は綺麗なフラット面は出来ません。
ロールフラワーの設計は、各企業が積み上げてきた経験・ノウハウにより無限に設定されるものの中から捻り出されて描かれていると思います。
当社は以下のように考えます。
最初と最後のプロフィルの間には最小個数のプロフィル=最適解があり、それが理想的なロールフラワーである。
ロール兼用化を目的とした場合には、形状分岐ロール(スタンド、推進力を生むスタンド機能も兼ね備えている)を設定することになります。
別の言い方をすると、形状を作るという目的では、
「上図の円とフラット楕円の間には1プロフィルで良い」
「形状を作るには、2スタンドで良い」
というのが当社の結論です。
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