車輪の小さい折り畳み自転車 下(Techno Column)
投稿日:10.20.2010|カテゴリー:TechnoColumn|コメント・トラックバック:0件
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フレームが完全に破断した映像。
ショック!。
常識外!。
独立行政法人国民生活センター(リンク:別ページで表示)
・・・しかし、この常識が曲者です・・・これが会社のノウハウ、実績という場合もあるからです。
商品を企画・設計する時、もろもろの条件を挙げますが、
使う部品や構造物に関しては、常識や経験、実績で材料や部品を決めてしまいがち。
⇒改めて計算しない、即ち、安全確認をしていない!といえます。
大きな声では言えませんが、他社図面を見て、
この部品のこの場所は弱くないですか?大丈夫ですか?と設計者にたずねると、
どんな答えが帰ってくると思いますか?
「この部分はこれだけの荷重に耐える為にこれこれですので大丈夫です」
と、具体的な数字を出した回答を期待しているのですが、
そうでないことも稀にあります。
⇒設計者は、職業柄、材料にとって一番過酷なせん断荷重がかかっても壊れない
材質、断面積、形状、機構などを考えています。
加えて、安全率として数倍(ここは各企業の考え方)
の荷重に耐えられるようにするものです。
そうしなければ繰り返し及び瞬間的な力に耐えられないからです。
「今まで、これで良かったのでこれで良い」
「壊れたことが無いのでこれで良い」との回答も結構多いです。
そこで、こんな質問をしたことがあります。
国内の使用条件ではこれで良かったのですが、海外の過酷な条件
例えば、寒冷地ではどうですか?と聞いてみると・・・、
・・・この回答に関しては皆さんのご想像に任せます。
前ページに上げた設問、
このような事故が起こるリスクは避けられるのでしょうか?・・・
新製品を作る時の設計力とはいったい何でしょう?・・・・
に対して、
思いついた順に挙げてみると以下の通りです。
(文献など参照していませんので他にも沢山あると思います)
設計力とは、
◎実際に使用される現場のダイナミズムに関する想像力。
◎妥協や曖昧さを排除し、明示的・定量的に説明できる。
◎チャレンジする革新性
◎謙虚に、批判的にあらゆる事象を分析し、自分の設計に横展開。
◎全体から細部、細部から全体へのバランス感覚。
◎原理原則と自由な発想。
◎伝統・従前への保全と破棄。
◎立ち位置を変えて、見る。例えば「ここ」から「アルプス山脈」。
◎具体的事象を理論に、理論を具体的事象に使う。
◎失敗、クレーム、トラブルの解決・対応がノウハウ、技術力。愚直に!
今回の事故に関して、段差を越えられない旨、説明文などに明記されているかは知りません。
それらなども、事故予防の大切な要素であることを付け加えておきます。
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