構造解析09 FEM解析の難しさ(Techno Column) 

投稿日:11.02.2010|カテゴリー:TechnoColumn|コメント・トラックバック:0件

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3D-CADのスキルの上に更にスキルを積上げなければならないCAE(シミュレーション、数値解析、製造や工程設計の事前検討などと云われています)は極めて敷居が高い技術です。
トレーニングにトレーニングを重ね、スキルアップをすることは大変重要です。しかし、企業にとって社内でそのような時間、コストをかけることができないのが現状であるようです。
それでは仮にCAEの操作スキルを持ってさえいれば、効率よくもづくりを実施する為の有効な成果を得ることができるのでしょうか?残念ながら否です。それだけではやはり駄目なのだと思います。
例えば今では簡単にシミュレーションを実施することができるようになりました。得られた答えは正しか?。その問いに対して、どの様に判断するかが重要です。簡単に答えが出たから間違っているなんていう人はいらっしゃらないと思います。ハッキリ申し上げましょう。正しいと断言できます。しかし、正しくないとも言うことができます。エ?何を言っているの?(禅問答をしているのではありません)そこには「人」が介在していて、その人が入力する条件において正しい。しかし、現実は、全てを知りうることはできないので、条件に不備がある。だから結果は正しくない(現実と相違する)。そもそも、分からないことがあるからシミュレーションをするのであって、未知の事柄を含んで、且つ、多くの前提条件を包含してシミュレーションをするのだから、ほんの少しの初期条件の違いが大きな結果の相違を生むことも事前に考慮しなければなりません。こんな言い方もできるかもしれません。
  「部分の総和は全体ではない」
だから、3D-CADを含めた最先端技術は必要ないのか?といえば、それは全く間違っています。絶対必要です。必要でない方がいらっしゃるのであって、その方の言葉を信用するのは危険です。ものづくりにおいて今やCAEは必須アイテムです。使い方を間違えなければ良いのです。これを上手に使えば、極めて大きな成果を得ることができます。
例えば、今ある製品のコストダウンをはかる為にネジ1つを無くす検討をするとします。そして、ネジ一つを取リ除いてシミュレーションをしてみると、いろいろな現象を確認することができます。ここから、どの様にするかが重要です。ネジを無くしたことにより他の場所に対策を施さなければなりません。その対策を実施した後、結果を吟味して、この現象の傾向を掴み、更に別の条件に変更することにより正解に近づけることができます(それが単につじつま合わせであると、後日しっぺ返しが来ます)。このことから分かる通り、計算は1回では終わりません。それを理解しておかなければなりません。―――そもそもコストダウンをするのにネジを一本減らすのが良いのか?という問いは解析者は常にしなければなりません。ネジ以上に効果的にコストダウンできる変更を見つけることができる一番近い場所にいるのが解析者ですから。解析をする人は試作・実験をする前に結果を目の当たりにすることができるポジションにいます。会社の将来を垣間見ているというのはいい過ぎでしょうか?
大部分の企業様が有効であると考える解析を社内で実施するには「コスト」と「時間」及び「人材」に不足しています。当社はそれを支援いたします。

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