事例1 生産計画書(見)

投稿日:03.19.2011|カテゴリー:事例紹介|コメント・トラックバック:0件

事例紹介:当社が実際にサポート致しました事例をご紹介していきます。
今回は、経費をかけずに、「生産計画書」を変えるだけで、
コスト大幅低減・生産量が倍増した即効性のある事例をご紹介。
(概要)
先ず、読者の皆様の会社には計画書はございますでしょうか?
計画書は、己を知る、己を作るものです。
明日を作る、今月を作る、1年を作る、10年を作る重要なものです。
経営者の経営計画書がありますが、
今回は、生産計画書の事例をご紹介いたします。

対象となった会社様は、完全受注生産の部品加工会社です。メインの機械は3台。基本的には同じ製品を作るのですが、大きさ、材質、量により機械を決定します。特に特定の親会社はありません。4社のお客様からの注文で約85%の売上を占めていました。内訳は34% 33% 13% 5%(取引先は20社を超えていました)上位2社の生産計画は、急遽計画が変更されることが多いので、予定表を立てても役立たずで、困っていました。お客様提示の計画の通りにいくことは先ずありませんでした。

(改善前・問題点)
生産目標とは名ばかりで、お客様の希望をそのまま計画にしているだけ。多少の調整はしているものの、ほぼ客先の希望を聞くことが顧客満足を向上するとの認識でした。
ISO取得会社。
確度の低い生産計画はあまりかえりみる事はありません。
朝令暮改。
段取り替えが頻繁に起こり、現場との調整に営業が走っていました。

(改善・サポート)
「自社のポジションの把握」・・・材料メーカー、商社(材料供給)、会社様、次工程、最終製品
 ・材料の完成タイミングの把握。素材メーカー生産タイミング、在庫量の定期的な把握。
 ・お客である商社から、用途・生産計画の把握。
 ・次工程の加工業者から製品計画の入手。生産・出荷タイミング、加工リードタイムを知る。
 ・WEB、ヒアリングなどで最終製品の販売実績・計画の把握。
「貴社ベストの生産計画」
工具や次の段取りの関係で、異なる製品を同時期に生産すると極めて効率が良いものがある。それを抱き合わせ、優先順位が高いものから、カレンダーに埋めていく。
当然、お客様からの調整は必要であり、工程管理の腕の見せ所です。上で上げた上下工程により、皆様の迷惑のかからないような、調整・お願いを約1ヶ月前に実施すると受け入れられることが多いです。効率を上げるためだけでなく、他のお客様の迷惑も考慮していますと述べると、1ヶ月の猶予があると、今月にちょっと多めに作ったほうが良いとか、来月、早めに作ったほうが効率が良いなどアイディア・対処ができ、極めて大きな生産効率改善ができました。

(効果)
◎以上を繰り返し、毎月の計画を重ねると、突然注文量が増えるとか、減るとか、情報が読み取れるようになります。これを客先に聞くと、(実例:製品が横展開され異なる商品に採用されていた)把握されていない情報があること分かり、新たな情報入手、計画に織り込んでいく。
◎最高の生産実績が得られた。全生産量の最高が120だったものが、250の数字をたたき出しました。この数字を得るには、社内の材料置き場、製品置き場、入・出荷の調整も時間指定をして、上げたものでした。

(今後の課題・目標)
現在は、1ヶ月の計画を作るのが精一杯ですが、3ヶ月から半年の計画を作るよう勧めています。できれば1年計画などあれば、更に良いと助言させていただいております。

(その他)
お客様は、10近くの特許を出願している会社でしたが、すべて製造方法に関わるものでした。特許はできれば、製品でとりたいものです。この計画書を作るようになり、顧客ニーズの把握ができるようになったとおっしゃられます。顧客満足も向上したそうです。特許出願に関して、「当社は何ができるか?」では無く、「どんなものが必要か?=顧客ニーズ」が解るようになり、商品・製品の特許出願ができるようになると考えます。

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